2018.03.28

デジタルハリウッド ロボティクスアカデミーのキーマンに聞く、 ドローンスクールから見るドローン業界の今後

特集
デジタルハリウッド ロボティクスアカデミーのキーマンに聞く、 ドローンスクールから見るドローン業界の今後

今回は、デジタルハリウッド ロボティクスアカデミー事務局の笹野氏と川本氏にお話を伺います。
デジタルハリウッド ロボティクスアカデミーは2015年11月より日本でいち早くドローンスクールを開校されました。ドローンスクールの先駆者であるデジタルハリウッドに今後の展望を伺いました。

デジタルハリウッド ロボティクスアカデミー事務局 笹野氏、川本氏 インタビュー

――では、改めましてよろしくお願いいたします。

笹野氏、川本氏:よろしくお願いいたします。

デジタルハリウッドロボティクスアカデミー

――最初にロボティクスアカデミーを立ち上げられた経緯をお伺いしたいと思います。デジタルハリウッドはデジタルクリエイターの養成スクールという印象が強かったのですが、ロボティクスという全く新しい分野のスクールを立ち上げられた理由について教えてください。

川本氏:2013頃にデジタルハリウッド大学大学院杉山研究室の勉強会でドローンの将来的な可能性について議論が行われ、2014年に杉山研究室の研究員を中心にUAS戦略プロジェクトがスタートしました。またちょうどこの頃からデジタルハリウッドの修了生がコンテンツ制作者としてドローンを利用した映像制作を始めていました。そうした状況を踏まえ、安全を中心とした教育が必要となると考え、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(以下JUIDA)と連携し、JUIDAが検討を重ねていた安全運航基準を根底としたカリキュラム開発を行うことで合意し、スクールの準備を進めてまいりました。そして2015年11月にドローンに限らず様々なロボットが一般生活の中で利用されることを鑑みて、「デジタルハリウッド ロボティクスアカデミー」を開校し、JUIDA認定スクール第1号としてドローン専攻を始めることとなりました。

 

――教育機関の強みを活かして、実はそのカリキュラム作りの方から携わってこられたわけですね。

笹野氏:デジタルハリウッドがいきなりドローン教育をはじめたのは何故と聞かれることが多いことも事実ですが、デジタルハリウッドはクリエイティブな作品を作るためのデジタルツールについてずっと教育を行ってまいりました。例えば、3DCGのコースではAdobe社のillustratorやPhotoshopで2Dのクリエイティブを学び、MAYAなどのソフトウェアで3DCGを制作していきます。そういう意味ではドローンも結局はクリエイティブ作品を作るためのツールのひとつと捉えることができます。

 

――そう考えると確かに脈絡が一見なさそうだけど、実はそこで繋がっているということなんですね。

笹野氏:デジタルハリウッドが行っているYouTubeチャンネルで「カメラの学校」というコンテンツがありまして、その中ではカメラの使い方や特殊な撮影方法を教育コンテンツとして配信させていただいています。カメラ自体の教育も元々やっていた内容ではありますので、この文脈の中でもドローンの教育が出てきています。

 

――なるほど、ちゃんとそこには、しっかりとしたデジタルハリウッド内での流れっていうのがあって、その中のひとつとして、ドローンが出てきたのですね。

笹野氏:そうですね。

 

―― 2015年の11月にドローンスクールのコースが始まって、もう2年以上ですね。

川本氏:はい、もう2年以上になります。

笹野氏:気がつけばもう2年…あっという間ですね。

 

――最初期のドローンスクールということになると思いますが、デジタルハリウッドロボティクスアカデミーのカリキュラム内容についてお聞かせください。

笹野氏:本学では「エントリープログラム」が、最初に受けていただく講座となっております。修了時にJUIDAの操縦技能証明書が取得可能な状態となる講座です。受講期間1ヵ月で受講料が16万円になっています。オプションとしてJUIDAの安全運航管理者証明書の取得を目指すJUIDAライセンスオプションという講座がございまして、こちらの受講料は2万円となっています。教材費を含めても総額で21万円程度です。ただスクールを開始した頃は受講期間が3ヵ月ぐらいのコース設計で、価格も35万円でした。

 

――最初はそこから開始されたわけですね。

笹野氏:はい。ドローン教育に関する教育ノウハウも蓄積してきた2016年に、初心者の方がより通っていただきやすくなるように大幅にカリキュラムをリニューアルいたしまして、現在の価格となりました。

川本氏:今思うと、初期のカリキュラムは正直少しハードルが高かったですね。

 

――現在では受講料が半額以下になったわけですね。

笹野氏:そうです。受講期間も3ヵ月から1ヵ月と、3分の1に圧縮することができました。リニューアルにはデジタルハリウッドが元々培ってきた教育ノウハウ多くを取り入れており、最も特徴的なのが映像教材です。デジタルハリウッドはオンラインスクールも開校していますので、映像教材を作るためのノウハウも蓄積しておりますし、収録スタジオや編集スタッフを抱えています。そのため映像の教材がすぐに作れる環境が整っておりますので、すぐにドローン教育用の映像教材制作に着手いたしました。

 

――映像教材を活用することで受講期間の短縮や料金の引き下げが実現できたんですね。

笹野氏:おっしゃる通りです。エントリープログラムは1ヵ月半毎に開講するような、非常に短いスパンの講座、座学の講義で話す内容はほとんど決まっているのですが、映像教材導入以前はライブ授業として10時間ほどの貴重な時間を費やして、基礎知識をお伝えする講義を行っておりました。この基礎知識の講義を映像教材にすることで、登校いただいた日の時間を別のことに活用できるようになりました。

またLearning Management System(以下、LMS)である映像配信システムもデジタルハリウッド独自のものがございます。デジタルハリウッドのLMSはインターネットを介してアクセスできるようになっておりますので、例えば、ご自宅とか通勤通学の移動中とか、いつでもどこでも視聴できるようになっております。

これらの映像教材とLMSを活用することで、基礎知識はご自身で事前に学習していただいて、登校日には、基礎知識があることを前提としたより実践的な講義を受講いただくことができます。つまり従来であれば講義を受けたあと、ご自宅でテキストを見ながら復習という形になりますが、新しいカリキュラムでは事前に基礎知識は学習していただいていますので、登校日の授業が復習となり、繰り返し学ぶことで知識の定着のスピードが格段に早くすることができました。加えて、登校日の授業では先生の話を一方的に聞くスタイルではなく、グループワークを行ったり、筆記試験の模擬テストを受けたりと、学習していただいた基礎知識を使う場として位置付けています。

ロボティクスアカデミー 笹野氏

――授業がアウトプットする場になっているのですね。

笹野氏:そうです。やはりアウトプットする場がないと、知識は定着していきません。基礎知識の講義は映像教材に移行していますので、リニューアル前後で登校日は少なくなっておりますが、逆に受講生の知識の定着具合は上がっています。

川本氏:このような反転学習やアクティブラーニングをカリキュラムに取り入れていることが本学のカリキュラムの大きな特徴ですね。またデジタルハリウッドの映像教材は全て5分から10分ぐらいほどにチャプターを細分化しています。話題ごとに分けているのですが、1チャプターを短くすることで、ピンポイントで学習することができます。

笹野氏:受講期間が3ヵ月だった以前のカリキュラムより筆記試験の問題も難しくなっていますが、合格率は上がっています。このことからも短期間ながらも受講生の知識の定着度を上げることができたと考えています。

 

――普通は学校に来てインプットして、それを外で使うなり帰って復習するというパターンかと多いかと思いますが、最初に自分でインプットして、それを学校で使い、そして家で復習という、学びのステップが1つ多いわけですね。ワークショップというのも非常に面白い取り組みですね。

笹野氏:飛行現場において、どういう準備をする必要があるかをグループになって意見を出しあってもらっています。

川本氏:グループワークでは実際の現場を想定してお題を出題しています。先生の方から、実際の業務の内容をお題として出題いただいて、安全に飛行させるための飛行プランを受講生に作ってもらっています。安全に飛行させるために業務でどのような準備をしなければならないか、ということを学校の中で体験していただいています。

 

――飛行プランの企画は基本一人でやる作業ですが、それを皆でやることによって、他の人がどこで悩んでいるのか確認ができたり、共有したりとか、新しい気づきを得たりとかがありそうですね。

笹野氏:教育に携わっていて常々感じているのですが、結局、本人が勉強しないと何も身に付きません。これは我々、教育事業者がどんなに頑張っても、与えることができないものです。例えば、グループワークでは、受講生は授業日までに映像教材を見て、その中で解説していることは理解していただいていることを前提としています。我々は最初に学校説明会やオリエンテーションでこのことはお伝えしていますので、受講生は、嫌でも映像教材見てこないと次の授業のグループワークで話に参加できないのです。そういう仕組みをつくることで、本人たちが自主的に勉強することを促しています。

 

――それがしっかりと結果に結びついていっているっていうのが今の状態であるということですね。ちなみにお話を伺ったワークショップ的な取り組みをしている他のドローンスクールもあったりするのでしょうか。御校ならではですか。

笹野氏:ドローンスクールに限定すると、聞いたことはないですね。

 

――ほんとにデジタルハリウッドならではの取り組みだな、とすごく思いますね。

笹野氏:そうですね。他のデザイン系の講座でもグループワークとか、ワークショップはよく実施していますので、そういったノウハウが活かされていると思います。

 

――この2年ちょっとで既にロボティクスアカデミーの修了生は220名もいらっしゃるそうですが、この数字自体が、ロボティクスアカデミーが選ばれている証左にもなっていますよね。首都圏にドローンスクールがいくつかある中で、デジタルハリウッドの教育ノウハウが注ぎ込まれているカリキュラムが選ばれるポイントになっているんですかね。

川本氏:はい。そう考えています。

 

――修了生220名って相当多いと思いますが。

笹野氏:多いと思います。JUIDAで操縦技能証明書を発行しているのが、3,000名ぐらいと聞いていますので、15分の1ぐらいが本学の修了生ですね。

 

――相当多いですよね。少し話が戻りますが、先ほどの映像教材っていうのは、eラーニングという言い方はおかしいのかもしれないですけれども、実際にインターネット上で配信する仕組みですか。

川本氏:映像教材はLMSにログインしていただければ、インターネットを介していつでもどこでも視聴することができます。しかし、本学のカリキュラムは映像教材を見ただけでは完結しません。映像教材は、あくまでも登校日の授業で使うための基礎知識を身に着けていただく補助教材です。反転学習やアクティブラーニングを実現するためのツールですね。

 

――ワークショップを通じて、実際、実務的なことを学びつつ、今度は飛ばす方の実技の方に移っていくというような、そんな設計になっているのでしょうか。

笹野氏:そうですね。カリキュラムは大きく前半、後半で分かれていて、前半が主には座学、後半が主に実技という形になっています。とはいえ、前半の2日間全く何も実技をやらないわけではございません。前半ではミニドローンを使って実習をしていきます。ミニドローン使っている理由としては、さっきの反転学習の流れと近いところがあって、段階的に操縦を覚えていただく狙いがあります。最初から無人航空機を飛ばして練習することも考えたのですが、最近の機体は非常に性能が高く、初心者でも簡単に飛ばせるようになっています。しかし実際の運用を考えますと、それだけ安定しているのは、様々なセンサーが正常に機能しているからで、実際の現場ではそうじゃないケースに遭遇することも多々あります。そのため、基礎力としてそういったセンサーに頼らない操縦を身に着けていただくために、最初にミニドローンを使って練習いただいています。

 

――確かに最新の機体はパイロットをアシストする機能が非常に充実しています。

笹野氏:加えてミニドローンは機体が小さく自宅でも練習できますので、まずはミニドローンを教材としてお渡ししています。前半の登校日にもミニドローン実習という時間を設けておりますが、もちろんそこだけではなく、ご自宅での練習も促しています。ミニドローンでの練習を経て、後半の2日間に移行しますので、後半の無人航空機実習では、操作方法は身についている状態となっています。そのため、無人航空機実習は、操縦方法の指導よりはミニドローンと無人航空機の違いや安全に飛ばすための設定、準備といった無人航空機ならではの部分を学び、体験していただきます。やはりミニドローンをしっかり飛ばせる人は、無人航空機実習でも上手ですね。実習が終わったら最後に実技試験を行っています。本学のチェック項目はかなり細かく、厳しいのですが、実技試験の合格率も95%ぐらいとなっております。

 

――ミニドローンを安定して飛ばすのって結構コツがいるので…皆さん、一生懸命でしょうね。

笹野氏:そういった流れや学ぶための仕組みを作って、合格へ導いているとういうところですね。

川本氏:また、ミニドローンを使うことで、習慣的に操縦練習をする癖を学校にいる間に身に着けていただきたいと考えております。都心だとやはり無人航空機の練習はなかなかできないのですが、練習しないとやはり操縦技術が衰えてしまいます。これを避けるためにもミニドローンで日々練習することを習慣づけていただき、自分の実力をキープしていただくことをお伝えしています。

加えて、本学では無人航空機実習でもグループで訓練しています。ドローンを飛ばす際、パイロットのソロプレーではなく、補助者も含めたチームプレーになります。やはり補助者の存在が非常に重要なのですが、現場に出る前に補助者の経験を積むことはなかなかできません。グループで実習を行うことでスクールに通っている間に補助者の練習も積むことができます。具体的には、皆でその場の安全を確保することを意識していただき、自分が操縦していない間は補助者として操縦者のサポートをしていただいています。実習中に操縦者と補助者を繰り返し体験していただくことで、指示の出し方や補助者としての動きを効率的に学んでいただいています。グループでの安全確保を体験することで、実際の現場に出た際に安全をより確実に保てるようになります。

 

――現場で使える為の仕組みや体制などを、実際に経験いただくような内容で実習をおこなっているということですよね。確かに自分も現場に立ち会うことがあって、突然補助者やってくれと言われてアタフタした覚えがあります。

川本氏:そうなんです。指示出し1つとっても、操縦者と補助者で共通認識を作る必要があるのですが、エントリープログラムの修了生はすでに共通認識が出来上がっています。そのため修了生同士でドローンを飛ばしにいったときでも、安心してフライトできると聞いています。

ロボティクスアカデミー 川本氏

――同じ共通軸の中で、一緒に仕事ができたりプライベートで空撮に行ったりすると安心ですよね。

笹野氏:そうですね。

川本氏:やっぱりスクールに通うメリットの1つは仲間を作ることだと思いますので、そういった面についても工夫しています。

 

――すごいですね、やっぱり2年以上やられてきたノウハウがここに集結しているような話ですよね。ちなみに修了生の方に対して何か取り組みをされていますか。

笹野氏:修了生向けの部分に関して言うと、今、まさに講座を開発しているところです。現在まさに空撮実習オプションの募集を行っています。これまではJUIDAライセンスの取得がゴールとなっていたので、ライセンスを取得するために必要な知識や操縦技能っていうのを身につけていただきました。本学で修了される方の半分ぐらいは、空撮目的ですので、ライセンスを取得した次のステップとして、空撮実習オプションでは空撮をどう行っていくかということを実践的に訓練していきます。いい画を撮るためにはどのくらいのスピードで飛ばせばいいのかとか、こういうアングルで撮ると、魅力的な映像が撮れるとか、ドローンならではのカメラワークを学べる講座として企画しました。

 

――そうなんですね、もうすでに立ち上げていらっしゃるのですか。

笹野氏:はい。八王子市と協定を結ばせていただき、人口密集地区外の小学校をドローンの実習で使っていいという許可をいただくことができました。学校であれば被写体も比較的ありますし、山の上にありますので、ちょっと高度をあげるだけで、いい画も撮れます。

川本氏:エントリープログラムの中に、空撮に関する講義を入れる話もあったのですが、そこは敢えて切り離しています。安全に飛ばすことが大前提ですので、エントリープログラムでは徹底して安全に飛ばすことを身に着けていただいています。次のステップとして実際の業務で使うためのスキルを身につけていく講座を開発しております。

 

――校庭みたいな広い所で飛ばせるっていうのは、屋外での飛行の感覚をつかむ上で非常にいいと思いますし、実際、撮るって観点に関しても、非常に面白いものができるのではないかと思います。

笹野氏:そうですね。ただ、我々は資格取得までは実は屋内での練習の方が良いと考えています。というのも、やはり限られた空間できちんと飛ばす方が練習になるんですね。屋外の広い所でやると制限がないので、自由に飛ばせてしまいます。そうではなくて、限られたスペースの中で、限られたルートでそこをいかに正確に飛ばすか。このような鍛錬がまずは必要だと考えております。そのため、エントリープログラムの中では体育館を使って、無人航空機の実習を行っています。ただ、いざ空撮となった場合に、体育館で空撮の練習はさすがにできませんし、リアリティもありませんので、空撮実習については屋外でという形であえて切り離してやっています。

 

――空撮実習はもう募集の方は開始をされているということですか。

笹野氏;はい。ロボティクスアカデミーの修了生中心に応募頂いています。もちろん修了生のみを対象とした講座はございませんが、実際には修了生が中心です。期間は1日で、受講料は5万円ですね。

 

――それって、かなり安いですよね。

笹野氏;どう思うかは、受講される人次第だと思うのですが、環境としてはしっかり用意しておりますので、我々としては安いとは思っております。我々が関与して講座として提供させていただく以上、普段の練習会などではなかなか得られない知識や技術というものを得られるように企画しております。機体については、持ち込みもOKですし、我々でも用意しています。

 

――教育機関という観点から2017年のドローン業界を振り返られたときにどのような課題があるように思われていますか。

笹野氏:ドローンスクールを開校して約2年経ちましたが、独自の調査でドローンスクールは全国に250校から300校にまで増えました。JUIDA認定スクールだけでも130校です。ドローンスクール自体は幅の広がりを見せていますが、ドローンを使った産業についてはまだ実用化されていない部分も多いと感じております。テストとか実験とかではいろんなジャンルで活用が進んでおりますが、実用化についてはまだ追いついていません。しかし、ドローン産業に踏み込んでいく人材が増えていかないと産業は発展していきません。そのため、ただライセンスを取るというところだけではなくて、その先に何を教えられるか、というのがスクールとしての課題と思っています。本学でもいろいろと準備を進めていますが、もともとライセンス取得の先を見越して「エントリープログラム」という講座名にしています。導入から実務に結びつくようにデジタルハリウッドとして本学を発展させていくのが課題だと考えております。

川本氏:ドローンに加えて、ロボット産業全体でいいますと、ロボットの活用機会を作っていけるプロフェッショナルが1人でも多く増えていくことが大切だと考えています。本学をロボティクスアカデミーという名称にしていますのも、ドローンのみならずロボットの活用機会を作っていける人材を育てていこうっていうのが、本学の大きなコンセプトだからです。その中でドローン専攻では、ドローンの活用やドローンのビジネスに取り組んでいく人材を輩出していきたいと考えています。ドローンビジネスでは、既存産業とドローンとを組み合わせて、可能性を作り出すことが重要だと感じています。そういった意味で、エントリープログラムではドローンの基礎になる部分をきちんと学んでいただいて、自分が得意な業界で活用いただけるようになるのが理想的です。

 

――2018年のロボティクスアカデミーの展望をぜひお聞かせください。

笹野氏:繰り返しになりますが、エントリープログラムの先にある実務的な講座開発や学びたい人をサポートできる環境づくりを行っていきたいと考えています。ライセンスを取得したのであれば、より有効的な活用へと繋げていただきたいので、実務に直接結びつけるための仕組みを提供していきたいです。そうなれば産業もより活性化してきますし、我々のような教育機関で勉強したいという方も当然増えてくると考えています。

川本氏:デジタルハリウッドの社会人向けスクールでは、3DCGやWebの講座を提供していますが、スクールの修了生たちが就職・転職をしていって、業界が発展して、修了生が作った素晴らしい作品を見て、また若い人たちが入ってくる、というサイクルができています。ドローンでも同じように、仕事に結びつけていくことで、ロボティクスアカデミー修了生が作った作品や仕事に影響を受けた人たちが業界に入ってきて、ドローン産業が発展していくというサイクルを築いていきたいと考えています。現在はライセンスの取得というところまでしかサポートできていませんので、その先の仕事につなげていくというのが今年の展望ですね。

 

――人の育成にはよいサイクルづくりが重要ということですね。大変貴重なお話、ありがとうございました。

笹野氏、川本氏:ありがとうございました。

デジタルハリウッド ロボティクスアカデミー ロゴ

インタビューを終えて

今回は日本のドローンスクールの先駆者である、デジタルハリウッド ロボティクスアカデミー事務局の笹野氏と川本氏にお話を伺いました。教育機関として長年培って来られたノウハウを生かしたカリキュラムには、現場で活躍する人材を育成するための工夫や仕掛けが感じられますね。今後、デジタルハリウッド ロボティクスアカデミーの修了生がドローンの各分野で活躍していく姿を期待したいと思います。

インタビュー日時:2018年2月6日(火)
撮影場所:デジタルハリウッド東京本校 (東京都千代田区 神田駿河台4-6)
取材者:市川